Webマーケティングの世界に入ると必ず出てくるCookie。
ここで注目されているのはファーストパーティCookieとサードパーティCookieです。
私は説明がものすごく簡単な回答になってしまったので、実務レベルに落とし込めないと思い、まとめてみました。
広告代理店にお勤めの方や事業会社のマーケターの方に役立ってもらえたらうれしいです!
目次
ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違い!実務レベルまで落とし込む
まずは明確な違いから。
ファーストパーティCookieとサードパーティCookieは単純に明確な違いがあります。
ファーストパーティCookie
自分自身が閲覧しているドメインから発行されたCookie
サードパーティCookie
サードと言っているくらいなので第三者=自分自身が閲覧しているドメイン以外の第三者ドメインから発行されたCookie
になります。
はい、これでCookieのことが完全に理解できた!
ということにはなりませんよね?
広告ベンダー務めであれば広告代理店から、広告代理店務めであれば広告主から、事業主マーケターであれば関連部署からCookieについて様々な質問があるのではないかなと思います。
もう少し深ぼっていきます。
そもそもCookieとは?
みなさんが普段閲覧しているWebサイトからスマホやPCの中に保存される情報になります。
そこにはWebサイトを訪問した日時、訪問回数などの内容が記憶されているテキストファイルです。
このCookieがデバイスの中にあるだけで私達は快適にWebサイトを閲覧することができています。
例えばFacebookのID・パスワードを入力しないでログインできたり、ECサイトで買い物した際にカートに入れっぱなしでログアウトした場合でもサイドアクセスすればカートに商品が残っています。
これはCookieの機能のおかげなのです。
ではWeb広告ではこのCookieをどう活用しているのでしょうか。
Web広告におけるCookieの存在
Cookieを使えばECサイトにおいて買い物の閲覧履歴、ユーザーが興味を持っている話題などをWebサイト側が知ることができるのでマーケティングの世界では長々と使用されています。
その代表的なものがリターゲティング配信・リマーケティング配信(通称:リタゲ)になります。
リターゲティング配信
リターゲティング配信は自社サイトのページに広告媒体から発行したJavaScriptタグを埋め込み、サイトの訪問者に対しCookieを付与し、そのユーザーが別のサイトを訪れた際もそのCookieを起点として広告を配信する仕組みのことです。
世の中では追跡型広告とも言われています。
ここで出てくるのがファーストパーティCookieとサードパーティCookieの話。
AppleのITP問題が出てきたころからここをきちんと理解するようになった人も多いかと思います。
広告配信に使われていたのはサードパーティCookieです。
JavaScriptタグを発行するのは広告媒体ですので、広告媒体が持っているドメインはタグを埋め込んだサイトとは異なるドメインです。つまりサードパーティCookieを使用しているということになります。
ユーザーからブロックされにくく、精度の高いトラッキングが可能なファーストパーティCookieを本当はリターゲティング配信に使用したいところだが、ファーストパーティCookieはドメインを横断したトラッキングができず、デバイスが変われば別ユーザーと認識されてしまうため、使用することができません。
サードパーティCookieをうまく活用し配信をしていたもののAppleのITP問題により、機能しなくなってしまうため、各広告媒体を頭を悩ませました。
これを機に各広告業者はどうしたかというとリンクデコレーション(リンクの修飾)をするようになったのです。
リンクデコレーションとは?
リンクデコレーション(リンクの修飾)とはURLに固有のパラメータを付与することでファーストパーティCookieを使用できるようにしたのです。
Facebook例
Facebookアカウントを持っている(仮に ID=1234だとする)
↓ サイトAに訪問(FacebookのPixelタグ埋め込み済み)
ファーストパーティCookieとサードパーティCookie両方に情報が書き込まれる
⇒サイトA. com/?ID=1234のように負荷パラメータとして書き込まれる。
↓
これによってサードパーティCookieがITP問題によって消えたとしてもファーストパーティに書き込まれた情報をもとにトラッキングが可能になる。
※近年のITPアップデートによってこの手法も微妙になりつつある。。。
▼参考動画▼
各広告媒体がこのようなリンクデコレーションを行っています。
スマートフォンが増えていくなか、iPhoneが日本の市場では優位なため広告媒体各社は悩むことは多い状況が続いています。
【実務レベル】広告運用の際はITP対策用のタグをしっかり埋め込む
リターゲティング配信の運用を行う際はファーストパーティCookieを使用できるようにするためにITP対策用のタグ(=リンクデコレーションを実現するタグ)を埋め込む必要があります。
これに代表されるのはGoogleのコンバージョンリンカータグです。
GoogleのコンバージョンリンカータグはGoogleタグマネージャーから簡単に埋め込むことができます。
その他の媒体でもITP対策用のタグを用意しているところがあるので、その場合はしっかり埋め込むようにしてください。
まとめ
ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違いから広告運用者が運用する前に設定しておかなければならないITP対策タグの埋め込み内容を書いていきました。
広告運用はGAFAの土俵の上でうまくプレーしていかなければならないため、アップデートが多いと思いますがこうやって知識をシェアしながらみんなで乗り越えていけたらと思います!